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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

金色のガッシュ!! 感想 3

金色のガッシュ!! 感想 3

ガッシュで一番好きなキャラ、ヴィンセント・バリーが登場します。


5巻 Level.80~Level.99

・VSバランシャ&ガルザ
ガルザは優秀なんですが、格好のせいで変態に見える。
相手を弱らせて有利な状況を作るのは立派な策と言えますが、楽しんでいるように見えるから「余裕こいてないで真面目にやれ!」と言いたくなる。
もちろん真面目にやっているのは分かっていますけど!
自分が不利になったら取り乱すし、狩人を気取るなら冷静に対処してほしかった。

・石版
日本でも発見し、自由な発想で調査する清麿……ですが、自由すぎた。
真面目にギャグ空間に突入するのがガッシュワールドの住人かもしれない。
謎の叫びを発し、熱湯をかけ、調味料をふりかけ、魚でビンタした挙句落書きまで。
嫌がらせか!
石版が気の毒になる。
謎だらけの状況で、ガッシュを王にすることができるのか不安を抱く清麿。
『王に必要なものは?』
『戦いに勝ち続けるだけでいいのか?』
青くて尖ったアイツにぶつけたい質問ですね。
ガッシュは清麿についていけば大丈夫と信頼をにじませますが……。
残りの魔物は40名。戦いも激しさを増します。

・VSバーゴ&フリト
妹分の少女のために魔物に挑もうとするキャンチョメ。
彼女の笑顔を取り戻す、ただそのためだけに。
パートナーがいなくとも戦おうとするその意気やよし。
この状況で彼が来ないわけがない。
鉄のフォルゴレ再・臨。
キャンチョメに微笑みかけ、手を差し伸べる。
二人ともカッコいいんですが、力の差はいかんともしがたい。
フォルゴレが撤退しかけても、キャンチョメは少女を守るため退かない。
新たな術でチャンスを作り、フォルゴレが本を奪う!
炎の中立つフォルゴレが凛々しい……。
その姿はまさに英雄。
尻を晒しているけど。
感動的な光景で燦然と輝くプリケツ。
もうツッコむのは諦めた方がいいんだろうか。
自分が傷つくのもかまわず少女を庇ったキャンチョメにグッときた。
地道に、少しずつ、成長しています。
バーゴとフリトも悪党ですが、胸糞悪さはそんなに感じないんですよね。
お互いのことは気に入っていたようですし。

・ヴィンセント・バリーとグスタフ
「戦いの最中に……敵に背中向けてんじゃねーぞぉぉ!」
出たー、イライラしていてチンピラ感漂うバリーさんのお通りだー!
命乞いして逃げる敵にギガノ・ゾニスかまして建物ごと吹っ飛ばし「腰抜けが!」と罵倒するテンポ抜群かつパンチの効いた登場の仕方、グッド。
バリーのデザインは人型で、魔物だと強く感じさせる。
何故か道化師を連想します。燕尾服みたいな裾やとがった靴、ピエロの帽子みたいな角が原因か。
戦いに勝ってもイライラして満足しない。
そんな彼を「欲しいものが手に入らなくてワガママを言ってる小坊主」呼ばわりするグスタフ。
私なら怖くて言えない、そんな火にガソリンぶちまける台詞。
強い奴と戦い、勝利すれば気が晴れるかもしれない。
ガッシュが強いと聞いてロシアから日本へ飛んだバリーとグスタフ。フットワーク軽いな。
グスタフは簡単に海外へ移動できるのか?
サンビームは仕事と合わせていましたが。

強い魔物と戦いに来たバリーが見たのは、ナオミちゃんにいじめられる少年の姿だった。
・駆け寄ってきたガッシュを「貴様に用はない」と蹴り飛ばす
・自分をクソバカ呼ばわりしたナオミちゃんにローキックして泣かせる
大人げない、大人げないよ!
まだ子供とはいえ、百人の子の中では年長者でしょう。
女子供には優しい系のチンピラではなく、邪魔な奴は全部殴り倒し蹴り飛ばす系のチンピラです。
戦いに関係のない人間、それも小さな女の子に腹を立てて蹴りを入れるって強者のやることとは思えない。
彼自身、後で昔の自分をチンピラと言うんですよね。それも納得の行動だ。
成長後のバリーならバカ呼ばわりされても手出しはしないだろうな。
そもそも、風格を身に着けたバリーをバカだの何だの言う人物もいないか。

・VSバリー&グスタフ
バリーはガッシュの頭を掴み、勝負を申し込む。
逃げたら本の持ち主も追い詰めて叩き潰す、周りの人間も巻き添えをくうかもと脅す。
実力は本物なのに、心に全く余裕がない。言動がいちいち尖ったナイフみたい。
強い奴にしか興味がないなら、大人でも手に負えないと言われたブラゴやアシュロン、エルザドルに真っ先に挑みそうなものですが……。
バリーの強さを感じつつも、周囲の人々を守るため、戦いに応じるガッシュ。
清麿も「オレがなんとかしてやる!」と力強く請け合う。

廃工場にたむろしていた不良を追い払うバリー。
「フン……クソ人間どもが……」
人間を思いっきり見下してる。
あの、あなたのパートナーも人間なんですが。
その人間の協力がないと王にはなれないと、本当にわかってるのか?
友達が奥にいるから去ろうとしない少女に対して、バリーは外まで吹き飛ばすべく、術を撃ち込もうとする。
ちょっと待てと言いたい。
バリーではなく、パートナーのグスタフに対して。
グスタフが呪文を唱えなければ、バリーも術を使えないわけで……何唱えてるんですか。
関係のない、戦う意思も力もない相手まで攻撃するのはいただけない。
最初のゾニスは建物を壊して脅かしただけと取れます。
逃げた不良達も怪我した様子はなかったので。
少女に対しては、明らかに直接ぶつけようとしています。
心の力を調節してあまり怪我させずに済ませるつもりだったと思いたい。
バリーが殴ると本気で危ないから、加減できる呪文で遠ざけた方がいいと判断したんですよ、多分、きっと。

ガッシュに勝負を申し込んだ時、バリーは周りも巻き添えをくうかもしれないと脅しましたが、グスタフはそれをよしとするのでしょうか。
逃げ遅れた学生を助けた清麿達の行為を、馬鹿げていると切り捨てるわけではないんですよね。強さかもしれないと言いますし。
だったら、「無関係の人間がどうなってもかまわない」とは思っていないと願いたい。
そんな考えの持ち主に志がどうとか言われても説得力皆無です。
いざという時は止めるつもり……だったらいいなあ。

一方バリーは助けに行ったことを「甘さ」と見なす。
角を回転させてゾニスを撃った反動で飛ぶバリー。
それ以上にツッコみたいのは、さりげなくポーズを決めているグスタフだ。
学生を逃がそうとするガッシュを追うバリー、立ちふさがる清麿。
清麿の気迫に動きが止まるバリー。
「くそ人間め……」だの、「クソ生意気な行動」だの、クソクソ言いすぎ。口悪いな。
クソはてめえだと言い返されて「死にてえか!?」と逆上。
ムキになってる。ほんっと血の気が多いな。
バリーが清麿に拳を振るったと聞いた時、グスタフが笑みを浮かべているんですよね。
強い心を持つ相手なら、バリーが変わるかもしれないと期待したのでしょうか。
倒れた清麿が立ち上がる時の台詞がカッコいい。
甘いと言われますが、貫き通すのだから、立派な強さだと思います。

・回転飛行
ガルゾニスで飛ぶバリーより、片手で足首掴んで一緒に回転するグスタフは何なんだ一体。
「グスタフ!」と呼びかけられて即座に「よし!」と足首掴むってことは、相当慣れてる証です。
渋い外見のおじさんが片手で魔物の足首掴んで片手で本を広げて持ちグルグル回るという「意味が分からない……」と呟きたくなる光景が展開されています。
しかも回転しながら「右に逃げたぞ!」。
ツッコミどころが多すぎる。

ザケルガを拳で弾くバリーがさりげなくカッコいい。
至近距離のザケルガを回避し、「敵の体勢も崩さないのに当たるか」と一喝したのもカッコいい。
言葉通り、足場を崩して避けられない状況を作ってから、バリーは大技のギガノ・ゾニスを繰り出す!
戦い方が巧みだ……!
外見や性格からは考えづらいですが、技巧派なんですよね。

出会って間もない頃のバリーとグスタフの会話。
ベンチに座ってるバリーの姿がのどかでギャップを生む。
目の前の敵を倒していけば、それだけで王になれると思っていた。
それを聞いた時、グスタフが皮肉げな笑みを浮かべたのが意味深。
本当にそれだけかと問い、自分でよく考えるよう促したグスタフ。
出会った頃から、グスタフはバリーに足りないものに気づかせようとしていたのか。
その言葉を呑み込めていなかったんだろうな。
敵を倒せば倒すほど王に近づくはずなのに、バリーのイライラは募るばかり。
何かが足りないことに気づいたバリーですが、その正体は掴めない。

バオウ・ザケルガを見たグスタフが珍しく驚いている。
それでもすぐに動揺から立ち直る。
ガッシュに掴みかかられた時も驚きを見せるんですよね。
驚きながらも腕で阻止するので、動揺しても隙は作らない。
咄嗟に本を守る姿が素敵です。
ちなみに、引き剥がそうとする時のバリーの表情はムキになってる子供みたいで笑いが。
柱を落とされた時の驚き方も面白い。
呆然とするバリーと、あまり動じず仕掛けた相手に気づくグスタフの違いが目立つ。
精神面でほとんど隙が無いグスタフと、課題を抱えているバリーで正反対です。

何度か読み返して気づいたんですが、バリーがゾルシルドを出した時、グスタフはすぐそばにいます。
ゾルシルドは少し耐えたものの破壊され、バリーもかなりのダメージを受けました。
グスタフにダメージらしいダメージははありません。
1:ギリギリ範囲外だった
2:間一髪で回避
3:耐えた
どれでしょう。
普通なら1か2ですが、3が浮かんでしまう。
ゾルシルドが耐える間に範囲外に出たから無傷なのかと思いきや、煙が晴れた時の位置だとバリーのすぐ近く。
コートや顔に線が入っているので、やはり巻き込まれた様子。
バリーが盾になったのか?

バオウ・ザケルガをモロにくらっても立っているバリーの姿の威圧感が凄まじい。
諦めず向かってくるガッシュを殴ろうとしたバリーの拳が止まる。
ボロボロの清麿に殴りかかるも、立ちはだかるガッシュの目に圧され、再びバリーの動きが止まる。
もう力が残っていないはずの、小さな子供の目に怯えている。
勝負はここまでとグスタフが告げ、ガッシュに目指す王を訊く。
やさしい王様。それで不利になろうと、曲げる気はない。
「それ以外に……私の王はない!」

ガッシュの答えを聞いたグスタフは、バリーにどんな王を目指しているか問う。
以前聞いた「目の前の敵をただ倒していけばいい」という考えを、チンピラ同然と言い切った。
「そんなチンピラ同然の考えしかもたんおまえに、この者の志ある本物の目は殴れんよ」
ふざけるなと怒るバリーは、どんな王になるかという質問に答える。
「強え王よ……どんな荒くれも一殴りでだまらせる強え王よ!」
「どんな力にも屈しない、最強の王よ!」
グスタフの反応は、チンピラよりは格が上がった、とのこと。
何の考えも持たないよりはいいでしょうけど、まだ一歩前進したばかりという印象を受けます。
今回は見逃してやると叫ぶバリー。
「やさしい王様」と「強き王」、どちらが真の王に相応しいか答えが出るはずだと。
グスタフも、バリーが変わるきっかけをくれたから見逃すつもりです。
しかし、お前達の本を燃やせたことを忘れるなと念を押す。

敗北を味わい、涙する二人。
巻き込まれたばかりで何も知らない頃なら、ここまで衝撃は受けなかったかもしれません。
やさしい王様になると覚悟を決めて、戦いを重ねて、実力もついてきた頃に打ち負かされたとなると重みも違う。
逃げ遅れた学生を助けたせいで不利になったのは確かですが、切り札のバオウを耐えられた以上、同じ結果になるでしょうし。
真っ向から戦い、敗北した形になります。
この敗戦は二人の記憶に深く刻まれ、後になっても語られます。

その頃バリーは……グスタフに素直に質問していた!
「強き王となるために、オレはこれから何をすればいい? 今までのように何も考えず戦っていてはダメなのだろう?」
随分素直に訊くんですね、「クソ人間」に。
パートナーのことは認めてるのかな。明らかにただ者じゃないし。
清麿の気迫に「人間はクソ弱ぇと思っていたが、骨のある奴もいるじゃねえか」と見直した可能性もある。
一番の理由は、目標を見出してイライラがおさまったからでしょうね。
いろんなことを学ばねばいかんと言われ、「おう、学んでやらあ!」と応じるバリーが面白い。
「この戦いも面白くなってきたじゃねえか!」はいい笑顔をしています。
素直な態度だと可愛いな、コイツ。
グスタフの方も、学ばねばならんぞと答える時に笑みを浮かべています。
これまで何度か笑みを浮かべているのに、珍しいと思ってしまうのは何故でしょう。
バリーの前進を喜んでいる笑みだからか。

・ウマゴン、起つ
敗戦に涙するガッシュの姿を見て、ウマゴンも決意する。
自分のパートナーを探しに行く!
……が、失敗。
先は長い。

・VSキッド&ナゾナゾ博士
ナオミちゃんは傍若無人ですが、バリーに蹴りを入れられたり、博士にちょっかい出されたり、しっぺ返しされてるので、本気で嫌な奴とまでは思わないレベルですね。
ナゾナゾ博士は掴みどころがない老人。
「ウ・ソ」がいい味出してる。
彼らとの戦いを通して、清麿は本と魔物の関係に気づく。
本が術を生むのではなく、魔物の力が目覚めた時、本に呪文として現れるだけ。
読めない文字があるから解読しようとした清麿ですが、読めるようになるには本ではなく魔物の子の心が重要だった。
気づかせてくれた博士は、キッドだけでなく、清麿達をも成長させようとしている。
「それが敵であれ、成長する光を見るのは心が躍る」
相手の素晴らしさを認める敵は大物だと感じられます。
第六の術、ラウザルクは肉体強化。
キッドをブン投げる時の勢いに押し切られて笑ってしまう。「何ィイイイイ!?」と驚く博士、いい反応。
彼らのおかげで清麿達はまた一歩進めました。

・王者の風格
シェリーと別行動を取るブラゴ。
言葉は乱暴ですが、シェリーの体を気遣っています。
もう少し素直に伝えればいいのに……。
危険で荒々しい振る舞いが威厳や風格へと変わる。
後のバリーにも言えますね。
出会ったばかりのブラゴは乱暴者でした。
無関係の人間を巻き込まないよう場所を変えようと提案したシェリーを殴り、止めに入った爺やを殺そうとする。
「関係ない人間なら殺してもいいだろう?」
いやいやいや。
この頃のブラゴが王になったら魔界が危ない。
どんな王になるつもりだったんだ……。
彼も「クソ弱え人間」呼ばわりですよ。
バリーみたいに人間を見下しているなぁ。
爺やを人質にして、シェリーを無理矢理従わせようとする……バリーより乱暴じゃね?
脅しにもシェリーは屈しない。
自分の首に刃を突きつけて、私が死ねば力を使えず王にもなれないと逆に脅す。
彼女に対して、他人を虫けら扱いする台詞は一番言ってはいけないものだった。
憎いゾフィスと同じですから。
「あまり人間をなめるんじゃないわよ!」
彼女の啖呵には心から頷ける。
いきなり強くなったわけではなく、親友を救うために血のにじむような努力を重ねてきたわけですから。あくまで人間の域ですし。
シェリーと別行動を取ったブラゴが人助けを!
老人と少年を助けて、強くなれと告げる。
また「勘違いするな」って……もうちょっと素直になればいいものを。
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